沖田総司の日記3



卯月十五日

今日斎藤さんが大量の花束を腕に抱いて帰ってきた。
凄い数で花を持っているというか持たれているという感じだった。
私が凄いなあと思って見ていたら斎藤さんがヨロヨロやってきた。
そして私に花束を全部くれた。無茶苦茶重かったよ〜1000本は
余裕にあるよ!コレ・・・・
斎藤さんは「拾ったんだ・・・・君に似合うと思って持ってかえったんだ」
と白い歯を見せて笑った。拾うも何も・・・・
でも綺麗だからいいか・・・と思ってくすりと笑ったら土方さんが建物の影から
じぃっと見ていた。顔が滅茶苦茶怖かった・・・・・・・。
私と目が合ったらニッコリ笑って「貸してみろ」と言った。声が優しかったので
私も嬉しくなって花束を渡すと土方さんが
うらああああああぁあ!!!
と叫んで花束を池に投げ込んでしまった。
そしてビックリして動けなくなった私の唇に接吻した。
次の日、斎藤さんが自殺未遂をしたみたい!!なんでぇ??!


卯月十八日日

今日はあんまりいいことが無かった・・・・・。
巡察の時浪士を逃がしてしまうし・・・
帰ったら伊東さんが嫌味をチクチク行ってきた。私が近藤先生のお気に入りの
花瓶を拭いていたら「いいですよねあなたはそうやってご機嫌とりと
男の前で腰だけ振ってれば全てがうまくいくのですから・・」
この言葉はさすがに酷いでしょ?いくら私でもカチーンときて
「私は近藤先生に腰なんて振ってません!!!!」
といって叫んだら力みすぎて花瓶が手からすっぽ抜けてこともあろうに
伊東先生の頭にハマってしまった。あとは伊東さんの取り巻き達が
必死に抜こうと努力していた。土方さんは片隅でクックックッと笑っていた。
あーーーーーますます伊東さんに恨まれてしまった・・・・
あ・・・でもあの時の伊東さんの頭・・というか花瓶面白かったなぁ〜vv


卯月二十三日

土方さんと喧嘩した。原因は土方さんの逸物を含んでいたらむせてしまって
吐き出したら、それが気にくわなかったみたいで怒り出した。
先日私が伊東さんにやった暴挙の尻拭いをしたのが土方さんだったから
何かと伊東さん達にネチネチとやられたみたい。仕方ないけど・・・・・・・
仕方ないけど・・・・・・・・・・せめてしてる時くらい忘れて優しくしてほしいな・・・・・・
それで色々あって喧嘩してしまった。土方さんってあそこは大きいくせに
気が小さいんだから・・・・・・・・・・・・・・



卯月二十四日

土方さんと喧嘩してしまった腹いせに思い切り稽古にかこつけて
投げたやった。
アハハハ!!!あの時の土方さんの顔!!!!
影で笑っていた武田ももっと酷くぶん投げてやった。あと同じく笑っていた斎藤さんも。
稽古に戻って山崎さんを投げようとしたら反対に投げられて四の字固めされた。
さすがだなぁ・・・・・・・
土方さんはさすがに凹んでた。
あ、武田さんは腰が外れたみたい。弱いなぁ・・・・・・・・・・


卯月二十六日

土方さんが謝りに来た。「
俺にとってお前は必要なんだ
真面目にそう言われて、しかも深夜に薄明かりの中
最高に男前の土方さんに言われてうっとりしてしまった。
そしたらイキナリ刺客がツアー組んで押し寄せてきた。
もーーーーせっかく愛を深めようと思ったのに・・・・・・・・・
腹いせに斬って
斬って斬ってきりまくりました
最近私暴力的だなぁ・・・・・もっと自重しないと・・・・・・。


皐月二日

今日は土方さんと二人で清水の坂を歩いた。
以外に風流人の土方さんが食器を買いたいからだそうです。
でも土方さんってば
「お前と二人だけの食器があったほうがいいだろう」
ってやさしく言ってくれて・・・・・・あぁ幸せすぎて泣きそう。
店の前で食器を持って見ていると、上から降りてくる人と
ぶつかった。「ごめんなさい!」といって見ると・・・・・・・・・・・
まるでお人形のような綺麗な人だった。あんなに綺麗なひと
見たことが無かった・・・・・漆黒の髪を元結と髻(もとどり)で
結って櫻をあしらった綺麗な着物を着ていて・・・・・・・
一番印象的だったのはその瞳だった。黒曜石のような綺麗な
神秘的な瞳・・・・・・・・・
お怪我はありませんか・・・・・?
小さい艶のある声で心配そうに聞いてきたので慌ててかぶりを振ったら
良かった・・・・
とにっこりと微笑んでくれた。後ろに居た土方さんに少し似た素敵な
男の人が呼んでいたのでお辞儀をして慌てて行ってしまった・・・・・・・
あぁ・・・綺麗だったなぁ・・・・と思ってふと土方さんのほうを見ると
土方さんもボーーっと見とれていた。あんまり惨めになったから
食器を思いっきり投げつけて先に帰ってやった。
土方さんは屯所で「お前のせいで買うはめになっただろう!!」
と怒り狂っていたけど私がこん身の目でにらんだら黙ってしまった。

でも・・・・綺麗なひとだったなぁ・・・・・・
二本刀を差していたから武士みたいだった。
今度お話してみたいなぁ・・・・・・・・・・・・・・





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