かどわかし (六) 「・・宗次郎ちゃん、熱が下がったかしら・・」 滑りの良い戸を少しだけ開けると、おゆきは、鉛に霞をかけたような鈍い色の天を見上げた。 小糠雨が、辺りの景色を水墨の濃淡へ閉じ込めてしまうこんな日は、夏の名残をまだまだ強く滲ませる湿気の中にも、何とはなしに侘しさが忍び込み、すぐ其処まで秋がやって来てるのだと思わせる。 「明日、見舞いに行くんだろ?」 雨とならば大工仕事も侭ならず、框に腰掛け、鑿(のみ)を使って何やら一心に彫っている松吉が、独り語りに相槌を打った。 「行くわ」 いらえは即座に返った。 しかしその声が、仕舞いにきてふと沈んだのを、視線を手元に落としたまま、松吉は聞きていた。 今日で、出宗次郎を見つけてから、七日が経とうとしている。 ――小屋に入った刹那、梯子から滑り落ちる影を、咄嗟に己の身を下敷きにして受け止めたのは土方だった。 そのお陰で宗次郎に怪我は無かったが、長いこと囚われていた身体はひどく衰弱しており、幾ら呼んでも反応が無かった。 だが熱で乾いた唇は、うわごとのように、藤五郎とおきみを助けて欲しいと繰り返した。 一晩、動かせぬ宗次郎の看病をしながら、その声を、まるで我が身が裂かれているかのように、切なげな表情で聞いていたおゆきだった。 そして宗次郎が柳町に帰った日の夕刻、大川橋のたもとに流れ着いた一隻の小舟の中で、互いの胸を刺し違え息絶えていた、藤五郎とおきみの亡骸が見つかった。 死は先におきみに訪れたらしく、藤五郎はおきみの身をいだくようにして、狭い舟に横たわっていた。 目が覚めた時、おきみと藤五郎は見つかったかと、掠れた声で、宗次郎は何よりも早く、そう問うた。 だが神仏の下した結末は、宗次郎の切願していたものとは遠く離れていた。 その事を、宗次郎はもう知っているのだろうか、そしてそれを聞いた宗次郎は、どんなに辛い思いをしただろうか・・・ 己が女房の声を沈ませた憂いは、そんな宗次郎の哀しみを案じたものに違いなかった。 そう判じつつ、松吉は握っていた鑿を置いた。 「これを、ぼうずに持って行ってやりな」 後で掛かった声に、雨に気を取られていたおゆきが慌てて振り返った。 視線の先に差し出されたのは、小さな木彫りの人形だった。 「あら、お人形さん?」 目を丸くしたおゆきだったが、すぐに小さな笑い声を立てた。 「何だ?」 「だってお前さん、宗次郎ちゃんは男の子よ、いくら可愛くったって、お人形さんを貰ったら困らないかしら」 が、そう云いながらも、含み笑いで松吉を見るおゆきの目が、柔らかく細められた。 「何云ってやがるっ、俺が作ったもんを、ぼうずが嫌がるわけがねぇっ」 「はいはい」 ふんと鼻を鳴らし、あちらを向いてしまった亭主の不機嫌を軽くいなしながら、おゆきは手の平に収まった人形に視線を落した。 親指程の童人形は、ふっくらと丸い輪郭の顔の中に、小さな目鼻が彫られ、少しだけ口角の上がった唇が、見るものに向かって微笑んでいるように思える。 そしてそれは、顔を合わせれば、楽しげに笑って声を交わした、おきみの顔に良く似ていた。 だが幾ら腕の良い大工と人に云って貰えど、ここまで精緻を極めたものを彫るには、かなりの時を要した筈だった。 昨夜、自分を起こさぬよう寝床から起きだすや、蝋燭の灯りだけを頼りに土間で始めた仕事はこれだったのかと、そう判じた瞬間、おゆきのうちに、何とも云えぬ思いが兆した。 それは松吉への、溢れても溢れてもまだ足らない、胸が痛くなるような、切ないほどの愛しさだった。 「おきみさんも、藤五郎さんも、可哀想だった・・」 不意に呟いた言葉の意図が分からず、松吉は土間に佇むおゆきを見上げた。 「生きていれば、大切な人を、もっともっと大切に想える仕合せに巡り合える事が出来たのに・・。そう云う仕合せを、宗次郎ちゃんは、おきみさんと藤五郎さんに伝えたかったのね・・」 「訳のわかんねぇ事を、云ってやがる」 眸に滲んだものが零れ落ちそうになるのを、慌てて眦にやった手で拭い笑いかけたおゆきに、松吉の、呆れた声がとんだ。 昨日から降り続いている霧のような細い雨は、昼を過ぎても止む気配を見せず、少しばかり早い秋霖の相を呈している。 土方は一旦足を止め、そんな空模様を鬱陶しげに見上げたが、それも束の間の事で、再び、雨湿りが木を膨らませている廊下を歩き出した。 「・・宗次郎」 予想はしていたものの、障子の向こうへ掛けた声に、いらえは無い。 が、土方にも返る声を待つ気は無かったのか、白い紙の帳は、少々ぞんざいに開けられた。 こんな雨の日、三畳一間の小さな部屋の中は、外の明るさにに慣れた目には、一瞬、ものの形の判別がつき難い程に薄暗く、土方は双眸を細めると視界を確かにした。 そのまま、開けた障子を閉めず、真ん中に敷かれた床まで行くと、硬い横顔を見せて仰臥している宗次郎の傍らへ腰を下ろした。 ――少しずつ熱が引き、朦朧としていた意識が戻って来ても、宗次郎は堅く唇を閉ざし、誰の声にも応えようとせず、どのように叱ろうが宥めようが、食べるものも口にせず、まるで何かに怯えるように沈黙に籠もり、其処から出ようとしなかった。 そう云う日が、助け出されてからずっと続いている。 「藤五郎とおきみの亡骸が、大川橋のたもとに流されてきた舟の中で見つかった。 ・・・一昨日の、夕刻の事だ」 日に褪せた葉を潤し、音も無く地に染み入る雨滴の閑寂にも似た静かな声で、此方を見ようとせぬ者に、土方は語りかける。 「離れぬよう、互いの左の手首を紐で縛り、相手の胸を刺し違えたらしい。・・先に、男の藤五郎の力で刺されたおきみの方が息絶えたらしく、そのおきみを、藤五郎はいだくようにして倒れていたそうだ」 宙に視線をとどめたままの瞳は、突きつけられたこの哀しい現実を拒むかのように、瞬きひとつしない。 だが蒲団の縁を掴んでいる骨ばった手指に、己の其れを重ね合わせた刹那、それまで、まるで作り物のように反応の欠片も見せなかった横顔に、一瞬だけ動揺の色が走った。 その僅かな兆候を見逃さず、土方は言葉を続ける。 「傷は、互いにひとつだけ。ふたりに躊躇った跡は無かったそうだ。だが幾ら弾みをつけても、女の力には限りがある。藤五郎に、死は中々訪れなかった筈だ。・・その苦しい時を、奴は一番大切な人間を抱いて堪えたのだろうな」 語り終えた時、宗次郎の瞳が一度だけ瞬いた。 それは、あの事件から初めて見せた、宗次郎の意志ある動きだった。 そして無言で見詰める土方の眸の中で、今度はいま少し早い動きで、薄い瞼が閉じられた。 だがそれよりも一瞬早く、その縁を伝わり、目尻からこめかみに滑り落ちた雫が、首筋で結わえられた黒髪の中へ消えた。 そして次の瞬間、白い喉が、其処で声を押し殺したかのように激しく上下すると、嗚咽を堪える唇が、色の変わる程に噛み締められた。 そのまま、又も宗次郎は己を沈黙の檻へ閉じ込めようとしたが、しかしそれは、しゃくり上がる声に邪魔された。 やがて半分だけ開かれた瞼から覗いた瞳が、水の膜の中で揺れていた。 「・・おっ、きみっ・・さんはっ・・」 ようやく唇を震わせた声は、すぐに途切れてしまう。 その宗次郎を励ますように、土方は、重ねている手に力を籠める。 「・・じぶんのことを・・おにっ・・だってっ・・云って・・いたっ・・」 「おに?」 元々が、力の無い声であるのを、尖る息が邪魔をし、しかも言葉は痞えながらになるから、意味を判じるのは難しい。 だが土方は根気良く、それに付き合う。 「自分の事を鬼だと、そう云ったのか?」 問うた声に、宗次郎は、天井に視線を向けたままで頷いた。 そうでもしなければ、横を向いた途端、瞳から溢れ出るものを堪えきれ無くなってしまうのだろう。 そのささやかな矜持を、土方も取り上げはしない。 「・・まだ・・息のあった助太夫さんを、殺っ・・して、藤五郎さんの罪を重くして・・。それで・・藤五郎さんをっ・・自分のものっ・・にしようとしたのだって・・。だから鬼っ・・だって・・そう云って、笑ったのに・・すぐっ・・に、・・泣き顔になった・・」 重ねられていた掌から手を滑らせ、そして今度は、己のそれを土方の上にして、宗次郎の吐露は続く。 「藤五郎さんが、好きで、好きで、・・藤五郎さんが自分のものになるのなら、何でも出来たって・・だから自分の事を鬼なのだと云った・・・でも・・」 その一瞬、言葉を止めた宗次郎の指が、先を紡ぐ支えにするように、強く土方の手を握った。 「・・でもっ・・そんなの、・・みな、同じなのっ・・にっ・・」 激しい思いの迸りは、それまで宗次郎の心を塞いでいた闇の重石を砕くかのように、色の無い唇を戦慄き震わせた。 「・・おなじっ・・なのにっ・・」 堪え処を失くしてしまった心は、次から次へと、宗次郎の瞳を水の膜で覆い、それが頬へ、こめかみへと流れ落ちる。 そんな自分を見られたくは無いのだろう。 宗次郎は空いていたもう片方の腕を折ると、それで顔の半分を隠してしまった。 雨雫のひっそりと織り成す静寂を、しゃくり上げる息が乱す。 己の手を掴む細い指の力は、喰い込むように強い。 だが土方は、それを解こうとは思わない。 「宗次郎・・」 呼びかけに、宗次郎は応えられない。 今少しでも唇を開けば、叱っても叱っても止まない涙が、堰を切って溢れ出してしまいそうだった。 「確かに・・、誰の心の中にも、鬼はいるのだろう。そしておきみは、藤五郎の為には鬼にも夜叉にもなれた。藤五郎を護る事ができるのならば、何をも厭わなかった。無論、自分自身を失くす事をも、だ。そして藤五郎は、そのおきみの存在が自分にとってどう云うものなのか・・、それを知ったからこそ、戻ってきた。おきみを失くしてはいけないのだと、そう、思ったのだろう。おきみは己を鬼だと云ったが、藤五郎にとっては、ようやく見つけた、唯一の人間だったのかもしれないな」 低い声の主は、人を慰める事など得手ではない。 だがその人が、ひとつひとつ言葉を選ぶようにして、語り聞かせようとする。 肘を折り、覆いにしてしまった腕に置かれた手は大きく、膚と膚が触れ合う其処から、人肌の温もりが伝わる。 それは慈雨のように柔らかく、強張った心の奥底にまで染み入り、堪えても堪えても、要らぬ雫で、閉じた瞼の奥を濡らす。 そしてどうにも堪えきれずに溢れ出、頬を伝わるそれを、触れた指の腹が、少々乱暴な仕草で拭ってくれる。 泣くなと、頬を滑る指は、言葉の代わりに叱る。 宗次郎と、土方が呼ぶ。 宗次郎と、又、呼ぶ。 土方が、困っている。 だから早く応えなくてはと、そう思って、きつく噛み締めていた戒めを解いた寸座、唇の端から、ひとつ嗚咽が零れ落ちた。 そしてそれは間を置かず激しい慟哭となり、宗次郎の喉を震わせた。 「・・宗次郎」 もう、声は耳に届かない。 ただ乱れた髪をかきあげてくれる手が、泣くなと優しく叱っていた。 ものの輪郭をぼんやりと霞ませる陰雨は、そう大した降りでも無さそうな顔をして、その実、手をかざせば、じっとりと重く膚を濡らす。 八郎は、処々破れた軒通しから滴る雨を、伸ばした手の平に落として遊んでいたが、やがて庭に置かれていた視線を、億劫そうな仕草で横へ流した。 「いたのか」 狭い廊下だから、其処に立ち止まる人間がいれば、否が応でも足を止めざるを得ない。 土方の無愛想な物言いは、先を阻む者へ向けられた不機嫌だった。 「藤五郎とおきみの亡骸が、見つかったそうだな」 だがそんな様子など気にかける風も無く、八郎は再び庭へ目を移した。 「始めから、逃げるつもりは無かったらしい。木戸番小屋の親爺に体当たりを喰らわせ町を出た後、大川に繋いであった小舟に乗り胸を突いたのだろうと、あの岡っ引きが教えに来た」 短い言葉で淡々と語る土方の脳裏に、昨日の昼間、事の顛末を告げに来た助左の、しゃがれた声が蘇る。 ――過ちと云えど、助太夫を刺してしまった藤五郎と、その助太夫の首を手拭で絞めた上に、偶然その場を見てしまった宗次郎をかどわかし、藤五郎を匿ったおきみには、確かに死罪は免れなかった。が、自分には、どうにもふたりが憐れでならねぇ。・・そんな風に、いちいち情に流されていりゃ、剃刀の助左も年貢の納め時だと、苦く笑いながら、助左は渋茶を啜った。 だがその横顔に刻まれた皺が、天道の陽が射さない仄暗さの中で、深い翳りを落としていたのを、無言で見ていた土方だった。 「最初からおきみは、自分ひとりで罪を被り通すつもりだった。それがおきみと云う女の、藤五郎を想う形だったのだろうさ・・」 その胸の裡に去来している像など知る由も無く、雨の白玉を掬う気儘な戯れにも飽きたのか、八郎は軒の外へ出していた手を引っ込めると、漸く土方に向き直った。 「おきみとやら、自分の事を、鬼だと云ったのだって・・?」 「聞いていたのか」 「聞いていたよ」 いらえは然も無く返ったが、それに土方は、一瞬眉根を寄せた。 宗次郎とのやりとりは、決して声を大きくしてのものではなかった。 否、そぼ降る雨の閑寂にすら負けてしまいそうに、ひっそりと静かなものだった。 それを自分にも、そしてあの鋭敏な神経の宗次郎にも気配を悟らせず、一部始終を聞いていたと云う八郎の言葉は、土方の神経を逆撫でした。 己と宗次郎とのあの一時は、誰にも介入させてはならないと、そんな理由も付かぬ苛立ちが、土方の裡を忌々しげに覆う。 「だがな、鬼って奴は、誰の心にも棲むものさ」 しかしその憤りを見透かしたかのように、無言で立つ土方に向かい、次なる言葉がゆっくりと発せられた時、八郎の視線は射抜くように鋭く、そして挑発ともとれる程に険しいものだった。 「聞いた台詞だな」 「あんたが宗次郎へ云ったのを、そっくりそのまま返してやったのさ」 揶揄するように、口角だけを軽く上げて作った笑いが、端整な顔(かんばせ)を僅かに歪めた。 そのまま、くるりと向けた背は、いらえを求めていた訳では無いらしく、それが証に、八郎は振り返る事無く先へと足を踏み出した。 「会っていかないのか」 「今は、あいつが嫌がるだろうよ」 いらえの声は、後ろの土方に届いたのか、届かぬのか・・・ それすら確かめる事無く、八郎は廊下の角を曲がった。 ――自分を鬼だと云ったおきみの心を伝えながら、だがそんな事は皆同じなのだと、宗次郎は泣きながら土方に訴えた。 そして土方も又、誰の心の裡にも鬼は棲むのだと、宗次郎に説いた。 しかし土方は、宗次郎の言葉の核にあるものを知らない。 あの時宗次郎は、自分こそが鬼なのだと、土方に伝えたかったのだ。 土方の為ならば、何の躊躇いも無く自分は人を捨てられると、そう云っていたのだ。 藤五郎にいだかれ、違(たが)う世に渡ったおきみの心と己の其れを重ね合わせ、宗次郎の瞳は、まだ乾くことを知らずにいるのだろうか。 いつの間にか変わり行く季節の、ひんやりと冷たい気を敷く玄関の土間に立つ足が、中々敷居を跨ごうとはしない。 引き止めるのは、未だ耳に残る、想い人の泣く声なのか・・・ 逢えば、妬心と切なさだけが繰り返す結末は、百も千も承知している。 それでも断ち切れぬこの未練に、八郎はひとつ息をつくと、憂鬱げに、遣らずの雨を見上げた。 宗次郎と、太い声が呼んだ。 それに慌てて応えながら、宗次郎は袴の紐を結ぶ指を早くすると、急(せ)いて声のする方へ足を踏み出そうとした。 猿若町で起こった事件から、ひと月近くが経とうとしていた。 朝晩の風に湿り気が無くなり、日中でも、陰になる処では、ずいぶんと過ごし易くなって来た。 そうなれば、囚われていた間にひどく衰弱した身体も次第に回復の兆しを見せ始め、床上げをしたのが十日前、そして今日は世話をかけた町の人々に、若い師の勇と一緒に挨拶に行くことになっていた。 先程の声は、気の早い勇が、もう玄関に立って呼んだものだった。 師を待たせているとの焦りが、らしくも無く、宗次郎の動きを雑にし、掛けてあった脇差を取り上げた寸座、その横にあった小さな人形が、ことりと音を立てて転がった。 「あっ・・」 声と同時に手が伸び、それはすぐに掌に収まったが、無礼を受けた人形の顔は少しばかり怒っているように思えた。 だがその怒りは、宗次郎の瞳の中で、すぐにからかうような微笑に変わった。 そんな自分の勝手に呆れながらも、松吉が彫ってくれた人形は、やはりおきみに似ていると、宗次郎は思う。 川原で、西に傾く陽を受けて、枝を振るったおきみの顔。 熱で苦しい身を擦ってくれながら、ごめんねと、何度も何度も切なげに繰り返した顔。 自分は鬼なのだと、無理矢理笑いかけて、それが形になる前に、くしゃりと歪んで泣いた顔。 そのどれもが、おきみの顔で、そしてどれもが、おきみの顔では無かったように、宗次郎には思える。 だが手に在る小さなおきみは、慈母のように柔らかく微笑んでいる。 おきみは今、藤五郎と仕合せなのだろうか・・・ 否、きっとそうなのだと、松吉の寄越した人形は、宗次郎に教える。 だが束の間の感傷の時は、再び呼ぶ、力強い声に遮られた。 「はいっ、今、行きます」 間を置かずにいらえを返すと、宗次郎は手にした人形を元の通りに置き、今度こそ、秋爽の風が頬を撫でる廊下へ飛び出した。 かどわかし 了 |