大 吉
『願う事あるかもしらす火取虫』

火取虫の願いまで聞いてやらなあかんとは、あんたはんも難儀な事ですやろけど、まぁ、それも考えようによったら、そんだけ今年も余裕がある云うコトですわ。
訳分らん虫の言葉に耳を傾けるのも又修行。
たんとお気張りやす。



籐堂さん
『虫の云っている事が分らん内に、歳が詰まっちまったらどうすりゃいいんだ?』
玄海さん
『来年また新しいおみくじ引いたらええのや。そしたら違うことが書いてありますやろ?せやし、虫の事は忘れたかてかましまへん』
永倉さん
『だがそいつは虫に気の毒ってもんだろ。叶えて貰えるかもしれねぇと一度希を持ったからには、虫だって、ひとつこいつに賭けてみようって多少の欲も出るんじゃねぇか?』
玄海さん
『ほな虫の願い事は、来年このおみくじ引いた人に引き継いで貰ったらええやん』
籐堂さん
『そう云やそうだな』
玄海さん
『迷惑は持ち回りなすりつけ、助けあわなあかん。これが輪廻ちゅうもんですわ』(合掌





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