自分に笑いかけた総司の面に葉の影が映り、 明るい色に覆われた中で そこだけが蒼く澄んでいるように八郎には思えた。 沈黙の中で、時折葉末から斜光が射す。 それは曲がることを知らず、地に着いて四方に広がる。 零れては散り、再び天に昇ることはできない。 それでも絶え間なく降りそそぎ、 人の世の輪廻のように止むことを知らない。 玉 響 第弐章 四十三話より