いつか天が隔(へだ)つ時を与えても
渡る次の世にも更なる次の世にも
どうかこの腕(かいな)を
みつけることができますように

寂として朧朧(ろうろう)と霞む煙雨(えんう)の時も
凄凄(せいせい)と篠突く驟雨(しゅうう)の時も

どうかこの腕(かいな)の温もりのなかに
いつの時もあることができますように



an illustration by misato-aoyagi


『 驟 雨 』